ランサーズで提案を何件送っても返事がこない、採用されない――そんな状況が続くと「自分には向いていないのでは」と不安になりますよね。実際、ランサーズの人気案件には数十件の提案が集まるため、内容が弱いとクライアントの目に留まることすらありません。
この記事では、ライター歴7年・ランサーズで多数の案件を受注してきた筆者が、提案が通らない原因の分析と採用率を上げる具体的なコツを解説します。すぐに使えるテンプレートも掲載しているので、次の提案からそのまま活用してください。
この記事でわかること
– ランサーズの提案が通らない5つの根本原因
– 採用率を高める提案文の書き方7つのコツ
– 実績あり・なし別にそのまま使える提案テンプレート
ランサーズの「提案」とは

ランサーズにおける「提案」とは、クライアントが掲載した案件に対してランサーが自分のスキルや実績をアピールし、仕事を獲得するために応募するプロセスです。プロジェクト形式の案件では、提案内容と見積もりをセットで送り、クライアントが複数の提案を比較して発注先を決定します。
つまり提案は「書類選考+面接」を1通のメッセージで同時に行うようなものです。内容が曖昧だったり、案件の趣旨からズレていたりすると、スキルがあっても選ばれません。逆に言えば、提案の質を上げるだけで受注率は大きく変わります。
ランサーズでは「フリーランスとして安全に働ける環境を整備するためのガイドライン」(厚生労働省)に基づいた取引環境が整備されており、正当な提案を行えばフェアに評価される仕組みになっています。
関連記事: 初心者歓迎・ランサーズの具体的な利用手順を解説
ランサーズの提案が通らない5つの原因

提案が採用されないのには必ず理由があります。ここでは筆者がクライアント側のディレクション経験も踏まえて、よくある5つの原因を整理しました。
提案要項の読み込み不足
提案要項にはクライアントが求めるスキル、納期、予算、成果物の仕様など、提案を組み立てるための情報がすべて詰まっています。ここを流し読みすると、求められていないスキルをアピールしたり、指定フォーマットを無視した提案を送ってしまいます。
クライアントの多くは「要項を読んでいない提案」を最初にふるい落とします。たとえば「提案時に過去の実績URLを3つ添付してください」と明記されているのに、URLなしで送ればその時点で候補外になるでしょう。
提案を書き始める前に要項を最低3回は読み、求められている条件をメモに書き出す習慣をつけてください。
自分のスキル・実績が伝わっていない
「Webライティングができます」「SEOの知識があります」だけでは、クライアントはあなたの実力を判断できません。スキルを書くなら、どのジャンルで何年の経験があり、どんな成果を出したのかまでセットで伝える必要があります。
「金融ジャンルのSEO記事を2年間で120本執筆し、検索1位を15本獲得」のように、数字を交えた具体的な表現が有効です。クライアントは抽象的な自己紹介より、数字と実績で裏付けされた情報を信頼します。
実績がまだ少ない場合でも、関連する知識や資格、自主制作したポートフォリオを提示すれば十分にカバーできます。
関連記事: 実績なしのWebライターが案件を獲得する方法
テンプレ感のある定型文を送っている
どの案件にも同じ文面をコピペして送っていませんか。クライアントは毎日何十件もの提案を読んでいるため、使い回しの文章はすぐに見抜かれます。
「貴社の案件に興味があります」だけの冒頭は、クライアントにとって何の情報にもなりません。案件名や具体的な業務内容に触れたうえで、「なぜ自分がこの案件に適しているか」を冒頭2行で伝えることが重要です。
テンプレートを使うこと自体は効率化として有効ですが、案件ごとにカスタマイズする部分を必ず設けましょう。後述するテンプレートでも、書き換えるべき箇所を明示しています。
案件とのミスマッチに気づいていない
「数を打てば当たる」と考えて、自分のスキルと関係の薄い案件にまで提案を送るのは逆効果です。クライアントから見れば「案件内容を理解していない人」という印象になり、プロフィール評価にも影響しかねません。
提案する前に「この案件で自分が提供できる価値は何か」を1文で言語化できるか確認してみてください。言語化できない案件は、そもそも応募対象として適切ではない可能性が高いでしょう。
自分の専門分野や経験と重なる案件に絞って提案する方が、結果的に採用率は上がります。
プロフィールが未完成のまま提案している
提案文がどれだけ丁寧でも、クライアントは必ずプロフィールページを確認します。アイコンが初期設定のまま、自己紹介が空欄、本人確認が未済――こうした状態では信頼性を疑われても仕方ありません。
ランサーズの認定ランサー制度や本人確認・機密保持確認などの各種認証は、すべて完了させておくのが前提条件です。プロフィールは「常時公開されている営業資料」と考え、定期的に更新しましょう。
とくにポートフォリオ欄は、提案文で伝えきれない実力を補完する重要なスペースです。直近の実績を3〜5件掲載しておくことを推奨します。
採用率が上がる提案文7つのコツ

原因を把握したら、次は具体的な改善策です。以下の7つのコツを提案に反映させるだけで、クライアントからの返信率は確実に変わります。
提案要項を3回読んでキーワードを拾う
提案要項には、クライアントが重視しているポイントが言葉として現れています。「正確性」「スピード」「SEO」「取材経験」など、繰り返し登場するキーワードを拾い、提案文に自然に織り込みましょう。
要項のキーワードと提案文のキーワードが一致していると、クライアントは「この人は要望を正確に理解している」と判断します。これは営業の基本である「相手の言葉で語る」テクニックと同じ原理です。
筆者は提案前に要項から5つ以上のキーワードを抜き出し、提案文に最低3つは含めるようにしていました。
冒頭2行で「この案件に最適な理由」を伝える
クライアントが提案一覧で最初に目にするのは冒頭の数行です。ここで興味を引けなければ、残りの文章は読まれません。
「はじめまして」の挨拶の直後に、「〇〇ジャンルで3年間のライティング経験があり、貴社の△△に関する案件でお力になれると考えご提案します」のように、案件との接点を具体的に示してください。
自己紹介を長々と書いてから本題に入るパターンは避けましょう。クライアントが知りたいのは「あなたが誰か」ではなく「あなたがこの案件で何ができるか」です。
実績は案件に関連するものだけを厳選する
手がけた実績をすべて羅列するのではなく、応募する案件のジャンルやスキルに合致するものを2〜3件に絞って提示しましょう。
金融系の案件に応募するなら金融記事の実績、美容系なら美容記事の実績というように、クライアントが「この人なら任せられる」と直感できる組み合わせが最も効果的です。
関連実績が少ない場合は、類似ジャンルの実績を提示しつつ「〇〇の知識は独学で習得済みです」と補足すれば、ゼロよりはるかに説得力が増します。
実績がない場合はポートフォリオで補う
未経験者にとって最大のハードルが「見せられる実績がない」ことです。しかし、クライアントが見たいのは「公開実績の数」ではなく「この人の文章力・スキルレベル」にほかなりません。
自分でブログ記事を3本書いてポートフォリオとして提示すれば、実績ゼロでも文章力を証明できます。WordPressで公開すれば、CMSの操作スキルも同時にアピールできて一石二鳥です。
ポートフォリオは応募ジャンルに合わせた内容にするのが理想的ですが、まずは得意分野で質の高い記事を揃えることを優先しましょう。
納期・稼働時間を数字で明示する
「迅速に対応します」「柔軟にスケジュール調整できます」といった曖昧な表現は、クライアントにとって判断材料になりません。
「平日9〜18時稼働、3,000字の記事なら着手から3営業日で納品可能です」のように、具体的な数字を示すことで信頼感が格段に上がります。クライアントはスケジュールを組む必要があるため、明確な数字があると発注しやすくなるのです。
レスポンスの速さも付記すると好印象です。「メッセージは原則24時間以内に返信します」の一文を添えるだけでも、安心感は大きく違います。
クライアントの課題に対する解決策を提示する
多くの提案が「自分ができること」の一方的なアピールに終始しています。しかしクライアントが本当に知りたいのは、「この人に頼めば自分の課題が解決するか」です。
提案文の中で「貴社サイトを拝見したところ、〇〇の点で改善余地がありそうです。私の△△の経験を活かして□□のような形でお力になれます」と伝えられれば、他の提案者と明確に差別化できます。
案件の背景を推測し、クライアントの立場で考える姿勢が提案文に表れるだけで、採用確率は大幅に上がるでしょう。
※クラウドソーシングで案件を獲得し、さらに単価を上げていく戦略については、拙著「AI時代のWebライターが消耗せずに稼ぐ戦略と仕組み」の2章でも詳しく解説しています。
関連記事: クラウドソーシング提案文の書き方|採用される型・テンプレ・NGパターン完全ガイド
提案後のフォローで差をつける
提案を送ったら終わり、ではありません。クライアントから質問や追加依頼があった場合に素早く丁寧に対応することで、「この人は仕事が始まってからもスムーズにやり取りできそうだ」という印象を与えられます。
提案後にクライアントからメッセージが届いたら、遅くとも12時間以内に返信するのが理想です。レスポンスの速さは、提案文の内容と同じくらい評価されるポイントになります。
また、1週間経っても返信がない場合は、丁寧な追伸メッセージを1回だけ送るのも有効な手段です。ただし催促と取られないよう、文面には配慮が必要です。
そのまま使える提案文テンプレート

ここからは、筆者がランサーズでWebライティング案件を受注してきた実際の提案文をベースにしたテンプレートを紹介します。実績がある人向けとない人向けの2パターンを用意しました。
※ランサーズの提案にお使いいただく場合のみ、コピーしてお使いいただいて構いません。他メディアやSNSへの転載はご遠慮ください。
テンプレート1: 実績がある人向け
初めまして。〇〇(名前)と申します。
貴社の【案件名/ジャンル名】の案件を拝見し、私の〇〇の経験がお役に立てると感じご提案いたします。
独立前は〇〇分野の企業で△△(職種名)として〇年間従事しておりました。フリーランスとしての活動は〇年目で、在職時の専門性を活かして〇〇関連のコンテンツを中心に執筆しております。
■ 関連する実績
・〇〇〇〇(記事タイトル)
https://www.xxxx.com/~
・〇〇〇〇(記事タイトル)
https://www.xxxx.com/~■ 稼働条件
・稼働時間: 平日〇時〜〇時
・納期目安: 3,000字の記事で着手から〇営業日
・連絡: メッセージは原則24時間以内に返信いたします〇〇を専門分野としておりますので、貴社の案件ではお力になれると考えております。ご検討いただけますと幸いです。
何卒よろしくお願いいたします。
ポイントは冒頭で案件名に触れ、「なぜ自分が適任か」を1文で示している点です。実績は案件ジャンルに近いものを2〜3件に厳選し、稼働条件を具体的な数字で明記しましょう。
テンプレート2: 実績がない人向け
初めまして。〇〇(名前)と申します。
貴社の【案件名/ジャンル名】の案件に興味を持ち、ご提案いたします。
独立前は〇〇分野の企業で△△(職種名)として〇年間従事しておりました。現在はフリーランスとして活動を開始したばかりですが、△△の実務経験があるため〇〇分野の専門知識には自信があります。
■ 参考資料(ポートフォリオ)
・〇〇〇〇(自主制作した記事タイトル)
https://www.xxxx.com/~■ 稼働条件
・稼働時間: 平日〇時〜〇時
・納期目安: ご相談のうえ柔軟に対応いたします
・連絡: メッセージは原則24時間以内に返信いたします実績はこれからですが、〇〇の知識を活かして質の高い記事をお届けできるよう全力で取り組みます。ぜひご検討いただけますと幸いです。
何卒よろしくお願いいたします。
実績がない場合は「前職の経験」と「ポートフォリオ」の2つで信頼性を補いましょう。稼働条件を明記しておくことで、未経験でもビジネスマナーが備わっている印象を与えられます。
テンプレートを使うときの注意点
テンプレートはあくまで「型」であり、そのままコピペしても採用率は上がりません。案件ごとにカスタマイズすべきポイントは3つあります。
1つ目は冒頭の案件名・ジャンル名です。ここを書き換えるだけで「この案件のために書いた提案」という印象になります。2つ目は実績欄で、応募ジャンルに合う実績を都度入れ替えてください。
3つ目がもっとも重要で、クライアントの要項に記載された条件や質問に対する回答を必ず盛り込むことです。テンプレートに載っていない項目でも、要項で求められていれば追記しましょう。
関連記事: Webライターの単価交渉メール完全ガイド|テンプレ&成功の7コツ
まとめ
ランサーズの提案で採用率を上げるには、「要項を正確に読む」「冒頭2行で案件との適合性を示す」「実績を厳選して数字で語る」の3点が核になります。テンプレートを活用しつつ、案件ごとのカスタマイズを怠らなければ、提案の通過率は着実に改善するはずです。
まずは今日送る1件の提案から、この記事で紹介した7つのコツを1つずつ取り入れてみてください。小さな改善の積み重ねが、フリーランスとしての受注実績と信頼につながります。

