インタビュー質問テンプレート完全版|シーン別140問+作り方

フリーランス

「何を聞けばいいか分からない」「準備したのにうまく話を引き出せなかった」。インタビューの質問設計は、慣れていないと意外なほど難しいものです。

この記事では、社員インタビュー・採用面接・導入事例・市場調査の4シーンに対応した質問テンプレートをそのまま使える形で提供します。質問の作り方のステップ、当日の進め方、NG質問の改善例まで一気に解説します。

この記事でわかること
– シチュエーション別にすぐ使えるインタビュー質問テンプレート(計140問)
– 目的設定から事前送付まで、質問作成の4ステップ
– 当日の進行コツとオンライン・対面それぞれの注意点

  1. 【すぐ使える】シチュエーション別インタビュー質問テンプレート
    1. 社員インタビュー向け質問テンプレート(35問)
    2. 採用面接向け質問テンプレート(30問)
    3. 顧客の導入事例インタビュー向け質問テンプレート(30問)
    4. 新製品開発・市場調査インタビュー向け質問テンプレート(30問)
  2. インタビュー全体の構成テンプレート(セクション設計のひな型)
    1. インタビューの標準セクション構成(導入・本題・クロージング)
    2. 時間別の質問数の目安(30分・60分・90分)
  3. インタビュー質問を作成する4つのステップ
    1. ステップ1:インタビューの目的と「欲しいアウトプット」を定義する
    2. ステップ2:インタビュイーの情報を事前にリサーチする
    3. ステップ3:質問リストを作成・整理する
    4. ステップ4:質問リストと依頼メールを事前に送る
  4. 質の高い質問を作る5つのコツ
    1. オープンクエスチョンとクローズドクエスチョンを使い分ける
    2. 「6W2H」で質問を具体化する
    3. 過去・現在・未来の時系列で質問を組む
    4. 誘導にならない中立的な表現を使う
    5. 必須質問と予備質問を分けて準備する
  5. インタビュー当日に意識する3つのポイント
    1. アイスブレイクで最初の緊張をほぐす
    2. 「尋問」ではなく「会話」として進行する
    3. オンライン・対面それぞれの注意点
  6. やってはいけないNG質問と改善例
    1. 採用面接でのNG質問(法的リスクあり)
    2. 社員・取材インタビューでのNG質問
  7. よくある質問(FAQ)
    1. インタビュー質問は何問くらい用意すればいい?
    2. 質問リストをメールで送るときのマナーは?
    3. インタビューの録音・文字起こしはどうすれば効率的?
  8. まとめ

【すぐ使える】シチュエーション別インタビュー質問テンプレート

コピーしてそのまま活用できるよう、4つのシーン別に質問例をまとめました。どのリストも「過去→現在→未来」の時系列で並べているため、話の流れが自然につながります。インタビューの目的や相手に合わせて取捨選択してください。

4つのシチュエーション(社員インタビュー・採用面接・導入事例・市場調査)をアイコンで表したフラットイラスト、グリーン×ホ

社員インタビュー向け質問テンプレート(35問)

採用ブランディングや社内報、オウンドメディアで活用できる社員インタビュー用の質問リストです。入社前・現在・将来の3フェーズで構成しているため、読者が「この会社で働くイメージ」を持ちやすい記事に仕上がります。

【過去:入社前・入社経緯】

  1. 現在の仕事に就く前は、どんなキャリアを歩んでいましたか?
  2. この会社を知ったきっかけは何でしたか?
  3. 入社を決めた一番の理由を教えてください。
  4. 入社前に抱いていた会社のイメージを聞かせてください。
  5. 転職・就職活動で最も重視していた条件は何でしたか?
  6. 前職(学生時代)で身につけたスキルや経験で、今も生きていると感じるものはありますか?
  7. 入社前に心配していたことや不安はありましたか?
  8. 最初の仕事のオファーを受けるとき、迷った点はありましたか?
  9. 入社前と入社後でギャップを感じたことはありましたか?
  10. この会社に応募する前に、他にどんな選択肢を検討していましたか?

【現在:仕事内容・チーム・カルチャー】

  1. 現在の担当業務を具体的に教えてください。
  2. 1日の仕事の流れを教えてもらえますか?
  3. チームの雰囲気はどんな感じですか?
  4. 一番やりがいを感じる瞬間はどんなときですか?
  5. 逆に、難しいと感じる場面や課題を教えてください。
  6. 入社してから一番印象に残っているプロジェクトは何ですか?
  7. 仕事で失敗したエピソードと、そこから何を学んだかを聞かせてください。
  8. 社内で自分が得意だと思われているスキルや強みは何ですか?
  9. 会社の文化やルールで、特に気に入っているものはありますか?
  10. リモートワークや働き方の自由度について、実態はどうですか?
  11. 上司やマネジメント層との関係性はどんな雰囲気ですか?
  12. 新しいことに挑戦しやすい環境だと感じますか?その理由も教えてください。
  13. この会社に入って、自分が成長したと感じる点を教えてください。
  14. 社員同士のコミュニケーションはどのように取られていますか?
  15. ライフイベント(育児・介護など)と仕事を両立している人はいますか?

【未来:ビジョン・求職者へのメッセージ】

  1. 今後チャレンジしたいプロジェクトや目標を教えてください。
  2. 3年後・5年後にどんな自分になっていたいですか?
  3. この会社でのキャリアパスをどう描いていますか?
  4. 会社が目指す方向性に対して、あなた自身はどう貢献したいと考えていますか?
  5. 会社が今後さらに成長するために必要なことは何だと思いますか?
  6. この会社に向いていると思うのはどんな人ですか?
  7. 逆に、あまり向いていないかもしれない人のタイプは?
  8. 入社を検討している人に、一番伝えたいことは何ですか?
  9. もし転職・就職活動をしている自分にアドバイスできるとしたら、何を言いますか?
  10. 最後に、このインタビューを読む方へメッセージをお願いします。

採用面接向け質問テンプレート(30問)

面接官が使いやすいよう、経歴確認から自社カルチャーとの相性確認まで、面接の進行順に並べています。法的リスクのあるNG質問については後述のH2-6で解説します。

【経歴・スキルの確認】

  1. これまでの経歴を簡単に教えてください。
  2. 前職(直近の職場)での主な業務内容を具体的に聞かせてください。
  3. これまでで最も成果を出したプロジェクトや仕事は何ですか?
  4. 自分の強みと弱みを教えてください。
  5. 他者から「あなたはこういう人だ」とよく言われることは何ですか?
  6. チームで仕事をするとき、どんな役割を担うことが多いですか?
  7. 仕事でミスをしたとき、どのように対処しますか?具体例で教えてください。
  8. 自分のスキルアップのために、最近取り組んでいることはありますか?
  9. リモートワーク・フルリモートの経験はありますか?その中で工夫していたことを教えてください。
  10. 複数のタスクが重なるとき、優先順位をどのようにつけますか?

【志望動機・転職理由】

  1. なぜ現在(または前職を)転職しようと思いましたか?
  2. 数ある企業の中でなぜ当社を選んだのですか?
  3. 当社のどの事業・サービスに最も興味を持っていますか?その理由も教えてください。
  4. 前職での不満点を教えてください。(当社ではどう変わると思いますか?)
  5. 当社に入社して最初にやりたいことは何ですか?

【カルチャーフィット・人物像の確認】

  1. どんな職場環境のときに一番力を発揮できますか?
  2. 意見が合わない上司や同僚とはどう関係を築きますか?
  3. スピードと品質のどちらを優先しますか?場面によって変わりますか?
  4. フィードバックをもらったとき、どう受け取りますか?具体例で教えてください。
  5. 当社の経営理念・バリューを読んで、共感した部分と疑問を感じた部分を教えてください。

【キャリアビジョン・将来像】

  1. 3年後にどんな仕事をしていたいですか?
  2. 当社でのキャリアパスをどのように描いていますか?
  3. 将来的にマネジメント職に就きたいと思いますか?
  4. 最終的にどんな専門性を持ったプロフェッショナルになりたいですか?
  5. 今の自分に足りていないと思うスキルは何ですか?

【最終確認・逆質問】

  1. 給与・待遇面についての希望を教えてください。
  2. 入社可能な時期はいつ頃ですか?
  3. 他社の選考状況を教えてもらえますか?
  4. 当社へ入社する上で不安に感じていることはありますか?
  5. 最後に、当社や仕事について何か質問はありますか?

顧客の導入事例インタビュー向け質問テンプレート(30問)

BtoB企業のマーケティングで活用頻度の高い導入事例。「導入前の課題→選定理由→導入後の成果」という因果の流れを丁寧に引き出すことが、読者の共感と信頼につながります。

【導入前の課題・状況】

  1. 弊社サービスを導入する前、どんな課題を抱えていましたか?
  2. その課題はいつ頃から意識されるようになりましたか?
  3. 課題が放置されていたことで、どんな影響が出ていましたか?
  4. 課題解決のために、他にどんな方法を試していましたか?
  5. 解決策を本格的に探し始めたきっかけを教えてください。
  6. 導入検討を始めた時点での社内の状況(体制・予算感)はどうでしたか?
  7. 担当者様が個人として感じていたストレスや困り事は何でしたか?
  8. 導入前、そのプロセスにかかっていた工数(時間・人数)はどのくらいでしたか?

【選定理由・比較検討】

  1. 弊社を知ったきっかけは何でしたか?
  2. 比較検討した競合サービスや代替手段はありましたか?
  3. 最終的に弊社を選んだ決め手を教えてください。
  4. 選定時に最も重視した条件(価格・機能・サポートなど)は何でしたか?
  5. 導入前に感じていた懸念点や不安はありましたか?
  6. その懸念はどのように解消されましたか?
  7. 社内での導入承認プロセス(稟議・役員説明など)はどうでしたか?

【導入プロセス・運用状況】

  1. 導入時のオンボーディング体験はいかがでしたか?
  2. 現場への浸透・定着にどのくらいの時間がかかりましたか?
  3. 現在の運用体制(利用人数・頻度・担当者)を教えてください。
  4. 使いこなすまでに苦労した点はありましたか?どう乗り越えましたか?
  5. サポートや問い合わせ対応の満足度を教えてください。

【導入後の成果・評価】

  1. 導入後、一番実感した変化は何ですか?
  2. 数字で表せる効果(工数削減率・売上増加など)があれば教えてください。
  3. 社内からはどんな声が上がっていますか?
  4. 想定以上の効果があったことと、逆に期待を下回った点を教えてください。
  5. 他のサービスではなく弊社を選んで正解だったと感じた場面はありますか?

【今後の期待・一言メッセージ】

  1. 今後、弊社サービスに期待する機能や改善点はありますか?
  2. 貴社のビジネスにとって、このサービスはどんな位置づけですか?
  3. 今後の活用をどう広げていく予定ですか?
  4. 同じ課題を抱えている方へ、導入を検討している方へひとことお願いします。
  5. 弊社との関係を一言で表すと、どんな言葉になりますか?

新製品開発・市場調査インタビュー向け質問テンプレート(30問)

ユーザーインタビューや製品開発のためのリサーチに使えるリストです。「現状どう感じているか」「なぜそう感じるか」の深掘りが、インサイト発掘のカギになります。

【現状の課題・行動把握】

  1. 現在、〇〇(カテゴリ・テーマ)に関してどんな悩みやストレスを感じていますか?
  2. 今その課題にどのように対処していますか?
  3. 今使っているツールやサービスを教えてください。
  4. そのやり方を始めたのはいつ頃ですか?きっかけは?
  5. 今の方法の一番不便な点はどこですか?
  6. 理想的な解決策があるとしたら、どんなものですか?
  7. 似たようなサービスや商品を使ったことがありますか?印象を教えてください。
  8. 〇〇に費やしている時間・お金はどのくらいですか?

【評価軸・意思決定プロセス】

  1. 新しいサービス・製品を選ぶとき、何を一番重視しますか?
  2. 価格と品質のどちらを優先しますか?
  3. レビューや口コミはどのくらい参考にしますか?
  4. どんな情報源(SNS・専門誌・友人など)を参考にしますか?
  5. 新しいものを試してみようと思うきっかけは何ですか?
  6. 逆に、試すのをやめようと思う理由は何ですか?
  7. 購入・契約の最終決定は一人でしますか?それとも相談しますか?

【競合評価・スイッチングコスト】

  1. 現在使っているサービスで気に入っている点を教えてください。
  2. 現在のサービスに不満があっても乗り換えない理由は何ですか?
  3. どんな条件が揃えば乗り換えを検討しますか?
  4. 過去に乗り換えた経験はありますか?その理由を教えてください。
  5. 競合他社のサービスで評価している機能や特徴はありますか?

【新機能・アイデアへの要望】

  1. あったらうれしい機能や改善点をご自由に教えてください。
  2. 現状の課題が完全に解消されたとしたら、次に解決したい問題は何ですか?
  3. 〇〇(特定の機能)についてどう思いますか?
  4. 月額〇〇円で提供するとしたら、使ってみたいと思いますか?
  5. 友人や同僚に紹介したいと思えるサービスになるには、何が必要ですか?

【デモグラフィック・背景情報(任意)】

  1. 現在の職種・役職を教えてください。
  2. 会社の規模(従業員数・売上規模)はどのくらいですか?
  3. このカテゴリの課題に取り組んでいる歴はどのくらいですか?
  4. 今日のインタビューで話しにくかった質問や、追加で伝えたいことはありますか?
  5. 今後も継続してフィードバックをいただけますか?連絡方法の希望を聞かせてください。

インタビュー全体の構成テンプレート(セクション設計のひな型)

質問例を手に入れただけでは、インタビューが「質問を読み上げる場」になってしまいます。セクション全体の設計図を持っておくと、話の流れが自然になり、回答の質も上がります。

インタビューの3段構成(アイスブレイク・本題・クロージング)をフローチャートで示したフラットイラスト、ブルー系カラー、テ

インタビューの標準セクション構成(導入・本題・クロージング)

インタビューは「導入→本題→クロージング」の3段構造が基本です。

導入(全体の約10〜15%)
– 趣旨・目的の説明、録音の許可確認
– アイスブレイクの雑談(後述)
– 「今日は◯分程度お話を聞かせていただきます」と時間を共有する

本題(全体の約75〜80%)
– 過去→現在→未来の順に質問を展開
– 深掘り質問(フォローアップ)で回答を具体化する
– 準備した質問にこだわらず、話の流れに沿って柔軟に対応する

クロージング(全体の約10%)
– 「最後に付け加えたいこと」「読んでいる方へのメッセージ」などで締める
– 次のステップ(原稿確認のご連絡、公開スケジュールなど)を案内する

導入→本題→クロージングの3段構造を守るだけで、インタビューのまとまりと回答の深さが明確に変わります。

時間別の質問数の目安(30分・60分・90分)

実務でよく迷う「何問準備すればよいか」に、時間軸で明確に答えます。

所要時間必須質問の目安予備質問の目安合計の準備数
30分5〜7問3問8〜10問
60分10〜12問5問15〜17問
90分15〜18問6〜8問21〜26問

1問あたりの回答・深掘りには平均3〜5分かかることを前提に、必須質問の数を逆算するのが実践的な設計方法です。時間が余ったときのために予備質問を用意しておくと、どんな展開になっても対応できます。


インタビュー質問を作成する4つのステップ

テンプレートをそのまま使うだけでなく、目的に合わせて質問をカスタマイズできるようになると、インタビューの精度が格段に上がります。実務で使える4ステップで解説します。

ステップ1:インタビューの目的と「欲しいアウトプット」を定義する

最初のステップで、多くの人が「なんとなく聞きたいことを並べる」という失敗をします。質問の設計を始める前に「この記事で読者に何を感じてもらいたいか」「採用判断のためにどの軸を評価したいか」を言語化することが最も重要なステップです。

目的を定義するための簡単なフォーマットを紹介します。

【目的定義フォーマット】
・インタビューの用途(例:採用サイトの社員インタビュー記事)
・ターゲット読者(例:20代の転職検討中の第二新卒)
・記事・資料で伝えたいメッセージ(例:「この会社はチャレンジを応援する文化がある」)
・そのために引き出すべきエピソード(例:失敗したが挑戦を評価された体験談)

このフォーマットを埋めてから質問リストを作ると、必要な質問と不要な質問が明確になります。

ステップ2:インタビュイーの情報を事前にリサーチする

質問の精度は、相手への理解の深さに比例します。社員インタビューならLinkedInや社内プロフィール、導入事例なら企業HPや商材の活用状況を事前に調べておくと、「あなただからこそ聞ける質問」が生まれます。

具体的な調査ソースと調べる内容を以下に整理します。

調査先調べる内容
LinkedIn・Wantedly経歴・業界歴・得意領域
会社のHP・IR情報事業規模・直近の話題
SNS・ブログ個人の発信内容・関心テーマ
過去のインタビュー記事すでに話している内容(重複を避ける)

既出のエピソードをそのまま聞くのは相手の時間を無駄にするため、過去のインタビュー記事は必ず確認しておきましょう。

ステップ3:質問リストを作成・整理する

調査をもとに質問を出し切ったら、「6W2H」と「時系列(過去・現在・未来)」の2軸で整理します。

6W2Hとは
– Who(誰が)、What(何を)、When(いつ)、Where(どこで)、Why(なぜ)、Which(どれ)、How(どのように)、How much(どのくらい)

たとえば「仕事が大変だったと感じたのはどんな場面ですか?」という質問に対し、「なぜその場面が大変だったのですか?(Why)」「どのくらいの期間続きましたか?(How long)」と深掘り軸を準備しておくと、回答が薄くてもすぐに展開できます。

過去→現在→未来の時系列で並べると、回答者が自分の頭の中を自然に整理しながら話せるため、具体的なエピソードが引き出しやすくなります。

ステップ4:質問リストと依頼メールを事前に送る

質問リストを事前に共有することで、相手が具体的なエピソードを準備できるようになります。特に数字・データを引き出したい場合(「工数が何%削減されたか」など)は、事前共有が欠かせません。

以下に依頼メールのテンプレートを掲載します。

件名:インタビューのご準備についてのご連絡(〇月〇日 〇〇様)

〇〇様

〇〇(氏名)です。先日はインタビューのご快諾をいただきありがとうございます。

当日のお時間を有意義にご活用いただくため、
事前に質問リストをお送りします。ご確認いただき、
お答えになりたくない項目や変更のご希望があれば、
インタビュー当日までにお知らせください。

【当日の質問リスト(予定)】
1. ○○○○○○
2. ○○○○○○
(以下つづく)

所要時間:約60分
形式:〇〇(オンライン/対面)
録音:お許しいただける場合は録音させていただきます(文字起こし・内容確認用のみ)

当日はどうぞよろしくお願いいたします。

〇〇(氏名)
連絡先:〇〇〇〇

送付のタイミングはインタビューの1週間前が目安です。3日前以降の送付は相手の準備時間が足りなくなるため、避けましょう。


質の高い質問を作る5つのコツ

テンプレートをベースにしつつ、質問の「質」を上げるためのテクニックを解説します。形式的な質問から、相手の本音と具体的なエピソードを引き出す質問に変える視点を身につけましょう。

良い質問(オープン)と悪い質問(クローズド・誘導)を対比した図解イラスト、オレンジ×ホワイト系のフラットデザイン、テキス

オープンクエスチョンとクローズドクエスチョンを使い分ける

オープンクエスチョンは「どんな」「なぜ」「どのように」など、自由に答えてもらう形式です。クローズドクエスチョンは「はい/いいえ」や選択肢で答える形式を指します。

インタビューの本題はオープンクエスチョンを中心にして、確認や絞り込みの場面でだけクローズドクエスチョンを使うのが基本的な使い分けです。

種類NG例OK例
オープン「入社してよかったですか?」「入社して特に良かったと感じる場面を教えてください」
クローズド(適切な活用)「その方法は現在も使っていますか?」

「6W2H」で質問を具体化する

漠然とした質問は漠然とした答えを生みます。6W2Hの各軸を当てはめることで、「誰が・いつ・どのくらいの規模で」という具体性が加わり、記事や資料に使えるエピソードが増えます。

例:「成果が出た事例を教えてください」という質問に対して、
– What:具体的にどんな施策でしたか?
– How much:どのくらいの改善が見られましたか?
– Why:なぜその施策を選んだのですか?

このように分解するだけで、回答の密度が変わります。

過去・現在・未来の時系列で質問を組む

人は時系列で話すと、記憶を呼び起こしやすく自然な流れで話せます。「過去の状況→現在の状態→今後の展望」という順番で質問を並べると、インタビュー全体がストーリーとして成立します。

これはコンテンツ設計でも高エンゲージメントを生む「ビフォーアフター」の構造と同じです。読者が感情移入しやすく、記事としての完成度も上がります。

誘導にならない中立的な表現を使う

質問に答えを匂わせる表現が混ざると、インタビュイーが「そう言うべき」と感じて本音が出にくくなります。特に「〜じゃないですか?」「やはり〜ですよね?」という同意を求める語尾は典型的な誘導パターンです。

NG(誘導)OK(中立)
「やはり導入して良かったですよね?」「導入してみてどうでしたか?」
「弊社のサポートは充実していると思いますか?」「サポート体制についてはどう感じましたか?」

必須質問と予備質問を分けて準備する

インタビューでは脱線や時間超過が起こりえます。そのとき「必須」と「予備」に分類されていないと、重要な質問を聞き損ねるリスクがあります。

質問リストの各項目に「★必須」「△予備」とタグを付けておくだけで、時間が押しても優先度の高い質問を確実に聞ける体制が整います。

具体的なタグ付けの例:
– ★必須:「導入を決めた一番の理由」「数字で表せる成果」
– △予備:「チーム内での活用状況」「競合ツールとの比較」


インタビュー当日に意識する3つのポイント

準備を万全に整えても、当日の進行次第でインタビューの質は大きく変わります。事前準備だけで終わらず、「場を作る力」まで磨くことが高品質なアウトプットへの近道です。

アイスブレイクで最初の緊張をほぐす

インタビュー開始直後は、相手が緊張しているのが普通です。いきなり本題に入らず、最初の3分で雑談を挟む習慣をつけましょう。

「この雑談が記事になることはありませんのでご安心ください」と一言添えるだけで、相手の緊張が大きく和らぎます。

シーン別のアイスブレイク例:
– 社員インタビュー:「今日はお時間いただいてありがとうございます。最近ハマっていることはありますか?」
– 採用面接:「今日はどうやってお越しになりましたか?遠かったですか?」
– 導入事例(オンライン):「お繋ぎいただけましたね。お手元の環境は問題なさそうですか?」

「尋問」ではなく「会話」として進行する

質問リストを順番に読み上げるだけのインタビューは、相手に「尋問感」を与えます。相づちや「それはどういう意味ですか?」「もう少し聞かせてもらえますか?」などのフォローアップ質問を自然に挟むことで、より深い話が引き出せます。

準備した質問に固執しすぎないことも大切です。相手が思わぬ方向で深い話を始めたとき、「次の質問をしなければ」という焦りでその話を遮るのは本末転倒。良いインタビュアーは「外れた話」の中に宝が潜んでいることを知っています。

オンライン・対面それぞれの注意点

インタビューの形式によって、意識すべき点は異なります。

【オンラインインタビューの注意点】
沈黙を恐れない:画面越しでは沈黙が対面より長く感じられるが、相手が考えている時間なので割り込まない
– 表情管理:頷きやリアクションが伝わりにくいため、意識的に大きめに表情を作る
– 通信トラブル対策:別の連絡手段(電話番号)を事前に確認しておく
– 録音アプリの確認:インタビュー開始前に録音状態を必ず確認する

【対面インタビューの注意点】
– 座る位置:真正面より斜め45度が圧迫感を与えない
– ノートテイク:ノートを取りながら目線を合わせる練習をする(うつむきっぱなしにならない)
– 空間の準備:周囲の音・照明など録音環境を事前に確認する

オンラインインタビューの沈黙は「間が悪い」のではなく「思考中のサイン」であり、割り込まずに待つことがより豊かな回答につながります。

取材後の文字起こし作業には、AI文字起こしツールを活用すると大幅に時短できます。Notta・Otter.ai・Whisper(OpenAI提供)などのツールは精度が高く、60分の音声を数分で書き起こせます。


やってはいけないNG質問と改善例

どれだけ丁寧に準備しても、NG質問が1つ混ざるだけで相手との信頼関係が崩れることがあります。特に採用面接では法的リスクにも直結するため、確認しておきましょう。

NG質問とOK質問の対比例をシンプルにまとめた図解イラスト、レッド×グリーンのアイコン付きフラットデザイン、テキストなし

採用面接でのNG質問(法的リスクあり)

厚生労働省のガイドラインでは、職業差別につながる質問を禁止しています。「本人に責任のない事項」や「本来自由であるべき事項」の確認は、面接で行ってはなりません。

NG質問問題の理由OK例(同じ目的を達成する代替質問)
「出身はどちらですか?」(本籍・出生地)出身地差別につながる「転居の可能性はありますか?(就業場所確認が目的の場合)」
「ご家族は何人いますか?」家族構成差別につながる「出張や残業が発生する場合、対応できますか?」
「宗教は何ですか?」信条・思想の自由の侵害聞かない
「結婚・出産の予定は?」性差別につながる「長期的にキャリアを築いていただける前提でお話させてください」
「政治的な考えは?」思想・信条の自由の侵害聞かない

社員・取材インタビューでのNG質問

採用面接に限らず、取材インタビューでも避けるべき質問パターンがあります。

誘導質問・二重質問・抽象すぎる質問の3パターンは、回答の質を著しく下げるNG質問の代表例です。

パターンNG例問題OK例
誘導質問「やはり仕事が楽しいですよね?」本音が出ない「仕事でどんな感情になるときが多いですか?」
二重質問「仕事のやりがいと課題を教えてください」答える側が混乱する1問ずつ分割して聞く
抽象すぎる「あなたにとって仕事とは何ですか?」答えにくい・記事に使いにくい「これまでで一番仕事に情熱を注いだ経験を教えてください」
閉じすぎた質問「業務の効率は上がりましたか?」はい/いいえで終わる「業務の効率はどのように変化しましたか?」

よくある質問(FAQ)

インタビュー質問は何問くらい用意すればいい?

所要時間によって適切な質問数の目安があります。

「1問=3〜5分」を基準に必須質問を逆算し、時間の20〜30%分の予備質問を用意しておくことが実務的な目安です。

30分なら必須5〜7問+予備3問、60分なら必須10〜12問+予備5問が基本の設計です。「質問を消化することが目的ではなく、良い回答を引き出すことが目的」だということを念頭に置いて、1問に時間をかけることをためらわないでください。

質問リストをメールで送るときのマナーは?

送付のタイミングはインタビューの1週間前が基本です。ステップ4で紹介した依頼メールテンプレートを活用し、「回答したくない質問があれば変更できる」という選択肢を必ず明記しましょう。

件名は「インタビュー質問リストのご共有」など内容が一目でわかる形にし、添付よりも本文内に直接記載する方が相手にとって確認しやすい場合が多いです。

社内の社員インタビューであっても、依頼メールの丁寧さは「インタビューへの真剣さ」を相手に伝える大切なシグナルになります。

インタビューの録音・文字起こしはどうすれば効率的?

録音は必ず相手の許可を取ったうえで行います。スマートフォンのボイスメモでも十分ですが、Notta・Otter.ai・Whisper(OpenAI提供)などのAI文字起こしツールを使えば、60分の音声が数分で書き起こせます。

文字起こしが終わったら、AIに「このインタビュー文字起こしを読んで、重要な発言を抜粋してください」というプロンプトで要約させる方法も有効です。

※AIを使った取材・インタビューワークフローの具体的な手順は、拙著「AI時代のWebライターが消耗せずに稼ぐ戦略と仕組み」の取材・インタビュー活用章に掲載しています。
AI時代のWebライターが消耗せずに稼ぐ戦略と仕組み


まとめ

この記事では、社員インタビュー・採用面接・導入事例・市場調査の4シーンに対応した質問テンプレート(計140問)と、質問作成の4ステップ・当日の進行のコツ・NG質問の改善例を解説しました。

質の高いインタビューは「良い質問リスト」と「当日の場を作る力」の両方が揃って初めて成立します。 まずはこの記事のテンプレートを自分の目的に合わせてカスタマイズするところから始めてみてください。

取材・インタビューを仕事として受注するための営業戦略から、テンプレート・プロンプトの実例まで体系的に学びたい方へ。私が7年間のWebライター経験をもとにまとめた教材「AI時代のWebライターが消耗せずに稼ぐ戦略と仕組み」では、取材案件の取り方・ホワイトペーパーの書き方・AIを使ったインタビュー効率化の具体的な手順まで詳しく解説しています。
AI時代のWebライターが消耗せずに稼ぐ戦略と仕組み

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