フリーランスとして働いていると、「仕事がない！」という絶望的な状況に陥ることがあります。しかし、崖っぷちに立たされたフリーランスでも蘇る道はあります。
この記事では、フリーランスとして5期以上働いてきた筆者が、崖っぷちから立ち上がるための5つの具体的なアクションをご紹介します。
収入の不安やプロジェクト不足に直面している方々に向けて、再び成功に向かって歩き出すための5つのアクションをお届けします。この記事が少しでも新たなスタートのお手伝いになれば幸いです。
フリーランスとして仕事がない期間の心理的影響
フリーランスの活動は自由度が高い一方で、仕事がない期間があるのも現実です。この「空白の期間」は、フリーランスの不安やストレスを増加させ、自己評価を下げてしまう可能性があります。
収入の不安定さは経済的なプレッシャーをもたらし、心理的にも大きな影響を及ぼします。フリーランスにとっては、案件がない時期に精神的な安定を保つことも大切な仕事のひとつです。
この期間にプロとしてスキルを磨いたり、ネットワーキングを強化して自信をつけ、不安を軽減する方法を見つけることも重要になります。
フリーランスの仕事がなくなる原因
フリーランスが仕事を失う理由はさまざまです。市場のニーズの変化や業界の影響、スキルセットの不足や陳腐化、健康面をはじめとした個人的な理由など、さまざまな要因が考えられるでしょう。
ここでは、それらの要因を詳しく探り、フリーランスが持続可能なキャリアを築くための戦略を考えていきます。
市場の変動
フリーランスの仕事量に影響を与える重要な要因のひとつが市場の変動です。業界のトレンドや需要の移り変わり、経済的な波及など、外部の要因が多くのプロジェクトに影響をもたらします。
特定のスキルセットや専門知識に依存しているフリーランスは、市場のニーズが変わるとスキルが時代遅れになるリスクを抱えています。新しい技術や方法論を学び、最新のニーズに追いつくことで、フリーランスは自身を市場に適応させて持続可能なキャリアを築くことができます。
時代のニーズに即応できるスキルと柔軟性が、持続的なフリーランス生活を可能にするのです。
シーズンや業界の影響
業種・業態によっては、シーズンや業界の影響を強く受ける場合もあります。
例えば、観光業はピークシーズンに仕事が集中し、オフシーズンはオファーが減る傾向にあります。また、特定の業界、例えばITやデザイン分野などでも、経済的な変動や技術の進化によってニーズが変化し、フリーランスの仕事量や種類に影響を及ぼすことがあります。
これらの変動に柔軟に対応できる能力を身につけることは、フリーランスとしてのキャリアを安定させるうえで非常に大切です。シーズンや業界の動向を理解し、適切にスキルとサービスを調整しましょう。
個人的な要因
前述のように、フリーランスの仕事量や報酬には、個人のスキルセットが大きく影響します。一方で、スキルセットが多すぎてどの領域が専門なのかが分からない状態になると、「専門家」としてのブランドを希薄化させ、クライアントからの信頼を低下させることがあります。
最新の市場ニーズを押さえつつ、自身の核となるスキルを磨くバランス感覚が、フリーランスにとって重要なキャリアを築くポイントです。
また、健康面に不安があったり、納期の遅れが常態化したりと、個人の要因で仕事が減少することも考えられます。
フリーランスの仕事がないときに有効な活動
フリーランスの仕事がないときは、自身のスキル向上や新スキルの習得をはかり、仕事を獲得できる土壌を整えることが大切です。同時にネットワーキングや新しい収入源の探求も進めていきましょう。
スキルの向上
フリーランスとして仕事がない期間は、スキルの向上に時間とリソースを投資する絶好のチャンスです。新しいスキルを学んだり、既存スキルをブラッシュアップしたりと、次の仕事につながるアクションを起こすことをおすすめします。
新しいスキル習得
仕事が減ってきたと感じたときは、将来の仕事の幅を広げるため、今まで手がけてこなかった分野や、関連性のある新しい技術を学びましょう。
新しいスキルを学ぶことは、新しいクライアント層やプロジェクトにアプローチする手段となり、あなたのサービスをより多くの市場に展開する道を開きます。さらに、新スキルは既存のクライアントに対しても新たな価値を提供する契機となり、ビジネスを強化する要素となります。
既存スキルのブラッシュアップ
新しいスキルの習得だけでなく、既存スキルのブラッシュアップも有効な手段のひとつです。自身のスキルを棚卸しした上で、業界のニーズや最新トレンドに合わせて自身のスキルを磨きましょう。
自身のポートフォリオが古いままになっているようなら、この機会に内容をアップデートするのもおすすめです。
ネットワーキング
仕事がないときは、イベントやミートアップに参加したり、マーケティングやブランディングに注力したりするのも効果的な手段です。ここでは、ネットワーキングの具体的な方法について解説します。
イベントやミートアップへ参加する
イベントやミートアップへの参加は、これまでにはなかった新しい出会いをもたらす可能性があります。このような場では、同業者、潜在的なクライアント、およびパートナーと出会う機会が増え、自身のビジネスやスキルセットをアピールする場ともなります。
また、業界の最新動向や知見を共有するセッションに参加することで、新しい知識やスキルを獲得する契機にもなりえます。そして何より、こうしたイベントは、孤立しがちなフリーランス活動において、コミュニティとの繋がりを強化し、モチベーションの維持にも寄与します。新しい関係性は、未来のプロジェクトや協力の起点ともなるでしょう。
オンラインフォーラムやグループでのアクティビティに参加する
オンラインフォーラムやプロフェッショナルグループは、フリーランサーが知識を共有し、同業者と繋がる場となります。積極的にディスカッションに参加し、専門知識を共有することで、業界内での存在感を強め、潜在的なパートナーシップや仕事の機会を創出できます。
さらに、他のプロフェッショナルから学ぶことで、スキルやビジネスの見方を広げ、自身のサービスを改善するヒントを得ることもできます。
自身のマーケティングとブランディングに注力する
フリーランスの仕事が一時的に減少している間、自身のマーケティングとブランディングに焦点を当てることは、次なる仕事を引き寄せるためのステップとなります。ウェブサイトやポートフォリオの更新、SNSの発信強化、ブログ記事の公開などを通じて、オンラインにおける存在感を強めましょう。
また、これまでの実績を積極的にアピールし、新しいクライアントがあなたのスキルや得意分野を理解しやすくします。さらに、エキスパートとしての知識を共有することで、業界内外での認知度を上げ、潜在的なクライアントとのコネクションを築く基盤を強化することが可能です。
マーケティング活動を計画的に行うことで、積極的にビジネスチャンスを創出していきましょう。
新しい収入源を探す
これまでフリーランスとして取り組んできた領域以外にも目を向けてみると、新たな収入源が見つかることもあります。新しい収入源を探すことで、フリーランスとして新たな道が開ける可能性が高まります。
関連する分野に目を向けて仕事の幅を広げる
フリーランスとしての仕事が停滞したとき、関連分野に目を向けることで新しい収入源を発見する可能性があります。既存のスキルと経験を基に、似た業界や異なる領域で取り組める仕事を探してみましょう。
例えば、デザイナーなら、WebデザインからSNSクリエイティブやパッケージデザインへスキルを拡張するといったイメージです。プログラマーなら、Web開発からモバイルアプリ開発へ視野を転換するなど、隣接するフィールドで新しいチャレンジを試みます。
異なる市場やニーズを理解することで、自身のスキル向上をはかり、多様なクライアントからの需要を引き寄せることが可能になります。
パッシブインカムの可能性を探る
フリーランスが直面する収入の不安定さを緩和する一つの方法は、パッシブインカムの構築です。パッシブインカムとは、「既に完了したタスクから得る収入」のことで、一度設定してしまえば、定期的に利益をもたらしてくれる収入の源となります。
例えば、ダウンロード可能なオンライン教材の制作や電子書籍の出版は、一度作成してしまえば、その後は自動的に収入を生み出す可能性があります。また、投資やアフィリエイトマーケティングも選択肢のひとつです。
重要なのは、あなたの専門知識やスキルを活かした方法で収入の多様化をはかり、ビジネスモデルを堅実にすることです。こうしたアプローチにより、アクティブな仕事がない期間も安定した収入を享受できる可能性が広がります。
落ち込みやストレスを感じている時はメンタルケアも忘れずに
フリーランスには仕事の波があるため、時にはメンタル面に深刻な不安を感じることがあります。特に仕事が途絶えた時は、強いストレスを感じる人も少なくありません。
もし大きく落ち込みやストレスを感じているようなら、無理をせずにメンタルサポートを受けることも大切です。専門のカウンセラーや心理療法士と話をすることで、気持ちを整理し、新しい視点や対処法を学べるかもしれません。
フリーランスとして働き続けるためには、心身共に健康であることが第一です。自分自身の感情を大切にし、必要なサポートを受けましょう。
フリーランスの仕事がなくなる事態を防ぐための3つの戦略
フリーランスとしての仕事がないときのアクションを解説してきましたが、本来は「そもそも仕事がなくならない」ことが理想です。そこで、フリーランスの仕事がなくなる事態を防ぐために取れる3つの戦略について考えてみましょう。
定期的なクライアントのフォローアップ
クライアントとの継続的なコミュニケーションは、フリーランスとしての持続可能なキャリアを築くうえで欠かせません。定期的なフォローアップを通じて、クライアントとの関係を強化し、新しいプロジェクトや追加の作業について話し合う機会を増やすことは重要です。
フォローアップの際は、過去のプロジェクトを評価し、クライアントの今後のニーズやチャレンジを把握し、抱えている課題に対する適切なソリューションを提案しましょう。クライアントからのフィードバックを真摯に受け止め、サービスの改善や新しいオファー作りに活かすことで、信頼関係を築き、長期にわたる協業を実現できる可能性が高まります。
長期契約の確保
フリーランスが経済的安定を実現する方法の一つは、長期契約の確保です。長期契約によって仕事を探し続けなければならないストレスから解放され、定期的な収入を確保できます。
長期契約を獲得する秘訣は、クライアントが求めている成果を十分に提供できる優れたスキルと、高いコミュニケーション能力にあります。加えて、クライアントのニーズを正確に把握し、その期待を超えるパフォーマンスを提供することも大切です。
高いパフォーマンスを発揮してクライアントを満足させるだけでなく、定期的なフィードバックと改善を通じて関係強化をはかり、契約更新の可能性を高めましょう。
パートナーシップの構築
業界の他のフリーランスや企業とのパートナーシップを築くことは、新しいビジネスチャンスを生み出す有効な方法のひとつです。強固なビジネス関係は、互いのネットワークとリソースを共有し、大きなプロジェクトを共同で手掛けることができます。
パートナーシップを成功させるためには、積極的なコミュニケーションと相互の価値提供、共通のビジネス目標に対する一貫したビジョンが必要です。互いを尊重し、信頼と尊敬に基づく関係を築くことで、双方に利益をもたらす長期的なビジネス関係を構築できます。
フリーライターの筆者の体験
筆者もフリーランスのライターとして働いていますが、フリーランスになったばかりの頃は「仕事がない期間」もそれなりに経験しています。忙しい時期はびっしり働いていた一方で、ほとんど仕事がなく、1か月のほとんどを働かずに過ごしたことももちろんあります。
上の方でもお伝えしたように、フリーランスとしては長期契約の方が収入面で安定します。しかし、長期契約が切れてしまうとすぐに次の契約が見つかるとは限らないので、一時的に収入が途切れる可能性があります。
今までで想定外に仕事がなくなって一番困ったのは、「1社の仕事を継続していたところ、先方の上層部の方針転換によってマーケティングに割り当てる予算が削られ、突然発注がなくなった」ことでした。
収入源を1社に依存すると、想定外の出来事で発注がなくなったときに収入が途絶えてしまいます。当時は駆け出しで複数社と並行するほどの余裕がなく、1社のみと契約していましたが、以降はリスクヘッジを見直して1社に依存する働き方をやめました。
この1か月で新しい知識を学んだり、自分に取り組める仕事の領域を再検討したりする機会になったので、結果的には今につながる貴重な時間になったと思っています。
フリーランスが仕事を獲得するためのおすすめエージェント5選
フリーランスの仕事がないときに取れるさまざまなアクションを紹介してきましたが、「そうは言っても、今すぐ仕事が取れないと困る！」という方もいらっしゃるでしょう。そんな時は、フリーランスエージェントの力を頼るのがおすすめです。
自身のスキルセットと得意分野に合わせてエージェントが適切なクライアントとマッチングしてくれるので、条件の良い案件を素早く効率的に見つけられます。
ここでは、おすすめのフリーランスエージェント5選を紹介します。
フリエン
フリエンは、フリーランスエンジニアの案件獲得をサポートする日本国内のエージェントのひとつです。
全体の45%が高額案件であり、最高単価180万円、平均単価72万円と、高収入を目指している方にもおすすめです。フリエン経由で案件を紹介された人の80%が収入UPに成功している実績もあります。
30,000件超の豊富な案件から自分に合った仕事を探すことができ、専門的なサポートやアドバイスも受けられるため、「フリーランスとして働き続けたいけど、仕事を見つけるのが苦手…」という方でも活動をスムーズに進めることが可能です。
Freddy
Freddyは「稼働とは別にボーナスが出る」という、少し変わった特徴を持つフリーランスエージェントです。Freddyを通して働くことでボーナスが積み立てられるため、自然と資産形成につながります。
企業側の原因で契約が途中解除になっても、代わりに稼働金が支払われるため、泣き寝入りを心配する必要もありません。エージェントはベテランばかりなので、「スキルには自信があるけど、クライアントとの折衝が苦手で不利益を被ったことがある」という方にもおすすめです。
フリーランススタート
フリーランススタートはフリーランスエンジニアやマーケター 、デザイナーを対象としたエージェントで、案件の豊富さが際立っています。2023年10月時点の案件数は65万件を超えており、得意な開発言語やフレームワークなど、多様な条件から案件を検索できます。
関東圏の案件が突出して多いものの、全国各地に求人があるため、「地方でフリーランスエンジニアの仕事を探したい」という方にもおすすめです。単価が100万円を超える案件も数多く揃っています。
IT求人ナビ フリーランス
IT求人ナビ フリーランスは、全国各地のフリーランスエンジニアの案件探しに対応しています。札幌, 仙台, 関東,愛知, 関西, 広島, 福岡の7拠点を持つため、地方にお住まいの方でもフリーランスとしての案件を探すことができます。
常時数百件以上の案件があるため、スキルに合った仕事がきっと見つかるでしょう。プログラマーやシステムエンジニア向けの案件が中心ですが、クリエイター向けの仕事も掲載されています。
ギークスジョブ
ギークスジョブは、3,400社以上の取引実績を誇るフリーランスエージェントです。リモート率が80%を超えており、在宅でフリーランスエンジニアとして働きたい方に特におすすめです。エンドとの直接取引が中心であり、平均年収は879万円以上で業界トップクラスとなっています。
ITフリーランス向け福利厚生プログラム「フリノベ」が提供されており、フリーランスにありがちな「医療費や所得の補償が不安」という声に応えて、保険サービスなどを任意で利用できる点も魅力です。
まとめ
フリーランスエンジニアが仕事がない状況に立ち向かうためには、戦略的なアプローチが必要です。スキルの向上やネットワーキングに取り組み、自身の市場価値を高めて需要のあるフリーランスになりましょう。また、既存のクライアントとの信頼関係を築き、リピートの仕事を獲得する努力も大切です。
仕事がなく困難な時期もチャンスと捉えて、成長と学びの機会と前向きに考えましょう。経験と努力が、フリーランスとしての成功につながります。
